【10月14日 AFP】台湾では、地球温暖化により、豪雨による降水量が今後20年間で3倍になる――。台湾の中央研究院(Academia Sinica)で環境変化を調査している研究者らが13日、このような予測を発表した。政府に対し、洪水への備えを早急に強化すべきと提言している。

 予測は、過去45年間に豪雨の回数が倍増したとするデータに基づいたもので、これは世界的な温暖化とも時を同じくしているという。

 台湾は2か月前に、死者600人以上と過去半世紀で同国最悪の被害を出した台風8号(モーラコット、Morakot)に見舞われたばかりだ。

 調査を率いた劉紹臣(Liu Shaw-chen)氏は、「将来的には、モーラコットのような大型台風が襲来する回数はますます増えるだろう。そのため、政府は土地計画と洪水防御策を一段と強化する必要がある」と指摘している。

 台湾の温暖化は、首都・台北(Taipei)の統計にも表れている。36度を超える日数は、今や1961年の2倍の水準だという。(c)AFP