【10月9日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は15日から、南極上空から氷床の変化を観測する大規模な調査活動を開始する。収集したデータをもとに地球温暖化の影響を予測することが目的だ。

 この調査は「アイス・ブリッジ作戦(Operation Ice Bridge)」と呼ばれる計画の一環で、6年かけて南極の氷床の観測飛行を17回実施する。調査に参加する研究チームは50人近く。この種の調査としては史上最も広範なものとなる。

 研究チームは調査で集められたデータをもとに、南極の巨大な氷床の変化が世界各地の海面上昇にどのように影響するかを予測する。

 観測には空中レーザ計測機、氷の厚さを測るアイスレーダー、重力測定装置などを備えたNASAの航空機DC-8型機を使う。

 研究チームは12日に米カルフォニア州パームデール(Palmdale)にあるドライデン飛行研究センター(Dryden Aircraft Operations Facility)からチリのプンタアレーナス(Punta Arenas)へ向かい、同地で15日から第1回目の観測飛行を開始。11月中旬まで滞在する見通しだ。(c)AFP