地中海地域の哺乳類の6種に1種が絶滅の危機、IUCN
このニュースをシェア
【9月16日 AFP】国際自然保護連合(International Union for the Conservation of Nature、IUCN)は15日、地中海地域に生息する哺乳(ほにゅう)類の6種に1種が地域レベルで絶滅の危機にさらされているとする報告書を発表した。都市化や農業、気候変動により生息域が破壊されつつあるのが主な原因だという。
調査した320種の哺乳類のうち、絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧(きぐ)IA類」に指定されたのは全体の3%で、この中には地中海モンクアザラシ、スペインオオヤマネコなどが含まれている。
IA類ほどではないが絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」には全体の5%が、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられる「絶滅危惧II類」には全体の8%が指定された。
また、絶滅の危機が指摘されている49種のうち、20種は地中海地域にしか生息していないという。
報告書は、哺乳類に対する最大の脅威は「生息域の破壊」で、絶滅危惧種に指定された種の90%がこの影響を被っていると指摘。「地中海地域の豊かな生物多様性を失わないためにも、動物の生息域を保護する国際的な取り組みが必要」だとしている。
■カバなどは既に姿を消す
絶滅危惧種の生息密度が高い地域は、トルコの山地、アフリカ北西部、レバント(Levant)地方(古代の地中海東側沿岸国で、現在のシリア、ヨルダン、イスラエル、レバノン、パレスチナ自治区)となっている。
特に絶滅が危惧されているのはシカなどの大型草食動物やウサギ、肉食動物の類で、カバやダマジカなど8種が既にこの地域から消えている。
個体数の推移については、全体の4分の1以上にあたる27%の種が減少し、31%の種は現状維持。増えているのは3%の種に過ぎなかった。残り39%の種については不明だという。
なお、調査対象にはクジラとイルカは含まれていない。(c)AFP
調査した320種の哺乳類のうち、絶滅の危険性が極めて高い「絶滅危惧(きぐ)IA類」に指定されたのは全体の3%で、この中には地中海モンクアザラシ、スペインオオヤマネコなどが含まれている。
IA類ほどではないが絶滅の危険性が高い「絶滅危惧IB類」には全体の5%が、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられる「絶滅危惧II類」には全体の8%が指定された。
また、絶滅の危機が指摘されている49種のうち、20種は地中海地域にしか生息していないという。
報告書は、哺乳類に対する最大の脅威は「生息域の破壊」で、絶滅危惧種に指定された種の90%がこの影響を被っていると指摘。「地中海地域の豊かな生物多様性を失わないためにも、動物の生息域を保護する国際的な取り組みが必要」だとしている。
■カバなどは既に姿を消す
絶滅危惧種の生息密度が高い地域は、トルコの山地、アフリカ北西部、レバント(Levant)地方(古代の地中海東側沿岸国で、現在のシリア、ヨルダン、イスラエル、レバノン、パレスチナ自治区)となっている。
特に絶滅が危惧されているのはシカなどの大型草食動物やウサギ、肉食動物の類で、カバやダマジカなど8種が既にこの地域から消えている。
個体数の推移については、全体の4分の1以上にあたる27%の種が減少し、31%の種は現状維持。増えているのは3%の種に過ぎなかった。残り39%の種については不明だという。
なお、調査対象にはクジラとイルカは含まれていない。(c)AFP