【9月10日 AFP】欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会(European Commission)は9日、乱獲が問題となっている大西洋と地中海のクロマグロについて、資源保護のため取引を一時禁止する提案を支持すると表明した。2地域で漁獲されるクロマグロの約80%は日本向けで、禁止が決まれば国内市場への影響は避けられないとみられる。

 消息筋によると、欧州委員会は、クロマグロの取引を2年間にわたって禁止し、絶滅のおそれがある動植物の輸出入を禁止したワシントン条約(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and FloraCITES)のリストにクロマグロを含めるとのモナコの提案を支持する方針。モナコは、クロマグロを絶滅危ぐ種に指定する必要があるとしている。

 EU加盟国は21日、2010年3月にカタールで開催されるワシントン条約締約国会議に先がけて同提案について審議するという。

 この提案に対し、キプロスやフランス、ギリシャ、イタリア、マルタ、スペインの漁業団体は、「ナンセンス」だと反発している。(c)AFP