【9月9日 AFP】入山禁止も検討されている、オーストラリア中部にある「エアーズロック(Ayers Rock)」の名で有名な巨大な岩山「ウルル(Uluru)」で、観光客たちが排泄物を垂れ流している実態を、8日の地元紙ノーザンテリトリー・ニュース(Northern Territory News)が報じた。

 ツアー・オペレーターのアンドリュー・シンプソン(Andrew Simpson)氏によると、ウルルへの登頂は長時間におよぶため、観光客は途中でよく便意をもよおすという。ウルルは先住民アボリジニの聖地で、アボリジニは1985年に所有権が返還されている。

「頂上に到着しても、そこにトイレはない。たいていの観光客はトイレットペーパーを隠し持っており、神聖なその場所で用を足してしまうんだ」(シンプソン氏)

 地元当局はウルルについて、入山禁止措置も含む管理計画案を検討している。ノーザンテリトリー・ニュース紙は、シンプソン氏の証言はこの動きを加速するかもしれないと伝えている。

 豪国立公園当局は7月、文化・安全面の理由から、観光客の入山を禁止する計画を検討していると発表。ピーター・ギャレット(Peter Garrett)環境相もこうした動きを支持していた。一方で、ケビン・ラッド(Kevin Rudd)首相は、年間約35万人の観光客が訪れるウルルが入山禁止になった場合、「非常に悲しいことになる」と語っている。(c)AFP