【9月2日 AFP】中国南東部福建(Fujian)省泉州(Quanzhou)で、汚水処理施設からの汚染に抗議する地元住民が警官隊と衝突し、地元当局者2人を人質にとる事件が発生した。1日、地元住民の目撃談と国営Straits Metropolitan Newsの報道により明らかになった。

 地元住民がAFPに語ったところによると、人質解放のために警察が介入せざるを得なかったという。汚水処理施設から排出される異臭に対する怒りと同施設が地域の環境を汚染しているという疑いが長年にわたり蓄積し、爆発した格好となった。

 2週間前から続いていた対立と衝突が頂点に達し、住民は同施設を襲撃し破壊したという。

 地元の造船所で働く作業員は匿名でAFPの電話インタビューに応じ、「当局者が女性を殴ったのをきっかけに、住民が当局者2人を人質にとった。ここ数日で数千人が集まっていた」と語っている。その後、2000人近い警察官が当局者救出のために動員された。当局者が拘束されていた期間についてはわからないという。

 福建省の省都福州(Fuzhou)に拠点を置く国営Straits Metropolitan Newsは地元当局の話として、「少数の人が状況を悪用し、問題を起こして施設を破壊した」報じた。さらに、「不法分子」が警官2人を殴り、1人は重傷を負ったと伝えた。(c)AFP