【8月6日 AFP】自宅の庭や屋根の上で気軽に養蜂を――そしてミツバチの減少に歯止めをかけよう。こんなコンセプトで開発された超現代的なプラスチック製の巣箱「ビーハウス(beehaus)」が5日、英国で発売された。

 ミツバチたちも、この最新式巣箱を気に入ったようだ。環境保護を所管する英公共団体ナチュラル・イングランド(Natural England)のロンドン(London)事務所の屋上では、設置された巣箱にミツバチたちが盛んに出入りしている。

 ナチュラル・イングランドのトム・テュー(Tom Tew)主任研究員は、都市部の住民がもっと養蜂を行えば、ミツバチの個体数が増えるだけでなく、病害虫にも強くなると指摘する。

「草花を咲かせ育てるためには、十分な数のミツバチが欠かせないことを認識しなければなりません。市街地が野生生物を排除した場所であるべき理由はないのです。自然を都市デザインに組み込めば、野生生物も暮らせる。『ビーハウス』は、誰でも簡単に自然環境を都市生活の身近に導入することができるという好例です」

 製造メーカー、オムレット(Omlet)によると「ビーハウス」は幅1メートル、高さ50センチと従来の巣箱の2倍の大きさがあり、ミツバチが快適に営巣できる空間を実現した。週にわずか1時間の世話をするだけで、夏季には瓶50個分のはちみつが収穫できるという。

 英政府の統計によれば、同国内のミツバチの数はここ2年で15%減少した。ミツバチを脅かす病気が増えていることや、都市開発で花が減っていることが原因だという。(c)AFP