【6月3日 AFP】衛星写真に写っていたフンの痕跡から、これまで知られていなかったコウテイペンギンの生息地が発見されたとする研究が、2日発行の科学誌『Global Ecology and Biogeography』に発表された。

 現在の衛星写真の解像度では、ペンギンの個体を識別することは不可能だが、氷に点々と付着した赤茶色のしみ(フン)が、コウテイペンギンの大きな群れの発見につながった。

 英南極調査所(British Antarctic SurveyBAS)の地図作成専門家、ピーター・フレットウェル(Peter Fretwell)氏は、こうしたフンを追跡することでペンギンの移動パターンを知り、ペンギンが気候変動にどう対処しているかも知ることができると指摘する。

 ペンギンは生涯の大半を海中で過ごすが、冬季には、繁殖のため陸上のそれぞれの生息地に戻る。科学者らは今回、38の生息地を特定したが、うち10か所は新規に発見されたものだという。(c)AFP