【5月14日 AFP】北極の海氷の厚さが薄くなりつつある地域を把握するために、北極を目指しスキー・トレックによる探検調査に向かった英国人科学者3人のチームが13日、予想よりも早く夏期が訪れそうなことから氷の融解を恐れ、計画を断念、中止した。

 今回の探検調査は、気球温暖化研究の一環だったが、本計画のサイモン・ハリス・ワード(Simon Harris-Ward)ディレクターによると、引き揚げに小型機2機を使用するため、夏期に海氷の融解と崩壊が始まる前に安全を期して早めに終了することになった。 

 探検隊はこれまでの73日間で、雪の多い不安定な天候に、マイナス70度よりも下がる気温と冷風の中、凍てついた北極の表面434キロの調査を終えた。

 調査を断念した段階では、北極まであと490キロだった。

 探検調査で収集したデータはすべて、後日発表され、今後数か月の間に分析されるという。(c)AFP/Michel Comte