【2月10日 AFP】地球温暖化防止キャンペーンのコマーシャルについて、「電気を消せば地球を救えるなんてナンセンス」だと批判し、放映を禁止した英領・北アイルランド自治政府のサミー・ウィルソン(Sammy Wilson)環境相が週明けの9日、非難の矢面に立たされた。

 同自治政府で環境相を務めるプロテスタント系民主統一党(Democratic Unionist PartyDUP)のウィルソン氏は、ロンドンで制作された、家庭の省エネを呼びかけるCMについて「単なるプロパガンダだ」と不快感を示し、放映を許可しなかった。
 
 英BBCによると同相は、このCMは「あたかもテレビの電源を消すことで氷河の溶解や陸地の水没を防ぎ、地球を救うことができるかのような印象を与えてしまう。実にナンセンスだ」と語ったという。同相は「地球温暖化の原因は人為的なものではない」と主張していることで知られている。

 これについて、北アイルランド議会の「緑の党」のブライアン・ウィルソン(Brian Wilson)代表は「極めて無責任」と非難。国際環境NGO「地球の友(Friends of the Earth)」は同相の辞任を求めている。(c)AFP