【1月5日 AFP】香港海洋公園(Ocean Park Hong Kong)は4日、中国から寄贈され、同園で飼育していた絶滅危惧種のカラチョウザメのうち1匹が2日、新たに死亡したと発表した。

 中国に寄贈されたカラチョウザメが死亡したのは3匹目となる。頭部に傷があったが、死因については今後さらに詳しい調査を行うという。

 中国は前年、北京五輪を記念して計10匹のカラチョウザメを同園に寄贈した。カラチョウザメが中国本土の外に贈られたのは初めての例だった。

 しかし、移動からわずか4日後に1匹目が、同じ水槽内のオニカマスにかまれて死亡。外交的な面目にかかわりかねず、香港の曾蔭権(ソウ・インケン、Donald Tsang)行政長官は徹底的な調査を求めた。

 ところが3週間前に、さらに1匹が感染症により死亡した。淡水から塩水に環境を変えたことが原因とみなされている。そして今回で3例目の死亡となった。

 香港の英字紙サンデー・モーニング・ポスト(Sunday Morning Post)によると、別の2匹も病気にかかっているという。

 先史時代から生息しているカラチョウザメは「生きた化石」として知られ、また非常に珍しいことから「水中のパンダ」とも呼ばれている。(c)AFP