【11月30日 AFP】ニュージーランドのウェイン・マップ(Wayne Mapp)国防相は30日、マレー・マッカリー(Murray McCully)外相と共同で声明を出し、日本の捕鯨船団が例年行っている南氷洋での調査捕鯨について、今年はニュージーランド空軍が船団を監視すると発表した。

 また同国政府は、前年洋上で衝突をくり返した捕鯨船団と反捕鯨団体の双方に自制を求めた。

 日本の捕鯨船団は11月中旬に出航した。一方、調査捕鯨を阻止するとしている米環境保護団体「シー・シェパード(Sea Shepherd)」の活動家らは、同団体の抗議船「スティーブ・アーウィン(Steve Irwin)」号を同海域に差し向けつつある。

 マップ国防相によると、ニュージーランド空軍は該当海域に捕鯨船団監視のために偵察機を常駐させる予定はないが、P3Kオライオン(P-3K Orion)哨戒機による通常の監視行動の範囲で最新情報を収集する。

 またマッカリー外相は、日本の捕鯨計画にニュージーランド政府は強固に反対していることをあらためて強調するとともに、ペルーで行われたアジア太平洋経済協力会議(Asia Pacific Economic CooperationAPEC)閣僚会議の際にも、中曽根弘文(Hirofumi Nakasone)外相に「あいまいな部分なくきっぱりと」ニュージーランドの立場を伝えたと語った。(c)AFP