【10月3日 AFP】地球上から動植物の種の多様性が急速に姿を消しつつあると科学者らが警告するなか、スペインのバルセロナ(Barcelona)で5日、世界自然保護会議(World Conservation Congress)が開幕する。国連や各国政府、NGOの関係者や科学者、企業トップら約8000人が集まり、14日までの10日間、種の多様性の問題について話し合う。

 これまで多くの科学者が、現在の地球は6500万年来で最悪の生物種絶滅の危機に瀕していると警告。その原因は、生息地不足、環境汚染、過度の狩猟、地球温暖化の間接的な影響など、明らかに人的要因によるものだ。

 4年ごとに開催される世界自然保護会議では、毎回、絶滅の危機にある動植物を記した「レッドリスト」を公表しており、今回の「レッドリスト」は6日に発表される予定だ。今回は、世界初となる哺乳類5000種の生存状況に関する包括的な調査結果も明らかにされる。

 会議を主催する国際自然保護連合(International Union for Conservation of NatureIUCN)のジュリア・マートン・ルフェーブル(Julia Marton-Lefevre)事務局長は、「種の多様性が失われる速度は加速しており、生物種を絶滅の危機から救うための行動が直ちに必要だ」と語った。(c)AFP/Marlowe Hood