【7月1日 AFP】英皇太子公邸クラレンスハウス(Clarence House)は30日、チャールズ皇太子(Prince Charles)一家の2007年度の収入は前年比6%増え、王室の活動などを通じて排出したCO2(二酸化炭素)は18%減少したとする年次報告を発表した。

 それによると、2007年度の一家の収入は、コーンワル領からの収入1627万ポンド(約34億円)と英国政府から支払われる王室維持費240万ポンド(約5億円)を含め、合計で1872万ポンド(約40億円)だった。

 これらの収入に応じて一家が支払った税金は、343万ポンド(約7億円)だった。

■皇太子のエコ活動

 チャールズ皇太子は環境保護に熱心なことで知られるが、2007年のCO2排出量は前年から630トン減の2795トンだった。

 その背景には、皇太子自身が行ったいくつかのエコロジー対策がある。

 まず、CO2を排出しない「グリーン」電力に切り替え、チャーター機の使用を控え、38年間乗り続けてきた愛車アストン・マーティン(Aston Martin)を、生産過剰で廃棄されたワインなどを原料とするバイオ燃料対応車に改造した。

 CO2排出量の18%削減という成果を受け、皇太子は、2012年までに「2007年レベルの12.5%減」から「同25%減」と、削減目標値を2倍に引き上げた。

 CO2排出量は、皇太子およびカミラ夫人(Camilla, Duchess of Cornwall)の活動、クラレンスハウス、英西部ハイグローブ(Highgrove)と北部スコットランドの私邸、クラレンスハウスの職員の活動などが対象となる。ただし、公務での排出量(政府が相殺)と、前年2459トンを排出した皇太子所有の農場は対象外だ。(c)AFP