気候変動、サンゴ礁の魚類に悪影響 豪研究チーム
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【6月16日 AFP】オーストラリアの研究チームは16日、気候変動はサンゴ礁に生息する魚の数を壊滅的に減少させるとともに、水産業を崩壊させる可能性を高めるとの報告書を発表した。
サンゴ礁に生息する魚と気候変動の関連性について報告書を発表したのは、豪ジェームス・クック大学(James Cook University)のサンゴ礁研究センター(Centre for Excellence in Coral Reef Studies)。
地球温暖化がサンゴ礁に強い影響を与えることは過去の研究で知られていたが、今回の報告によって、サンゴ礁に生息する魚もまた大きな危険にさらされることが明らかになった。
地球温暖化による海の水温上昇がサンゴの大量死をもたらすという報告は、これまでにも多く発表されてきた。しかし、サンゴ礁の壊滅は、サンゴ礁に生息する魚をも死滅させる危険性がある。
サンゴ礁とその周囲に生息している魚は約4000種。それらの魚は、多くの漁業従事者の生計の源となり、また全世界で約2億人の栄養源となっている。
サンゴ礁に生息する魚は、卵として海の中を漂い、稚魚になってサンゴ礁に戻ってくる。しかし、温暖化によってサンゴ礁が壊滅したり、サンゴ礁の構成が変容してしまうと、稚魚がサンゴ礁に戻ることが困難になってしまう。さらに、海水の温度上昇と酸性化は、稚魚に影響を及ぼす可能性が高い。
また、サンゴ礁付近の海水温度があまりに上昇すると、温度の低い海域へと魚が移住する可能性もある。しかし、世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)の南側は、海底が深く、新たなサンゴ礁が生育する環境はない。
つまり、サンゴ礁に生息する魚の中には、海水温度の上昇を避けてどんどんと狭い領域に押し込まれる種が出てくる。その結果として、それらの種は、サンゴ白化現象などの悪条件や、漁業などの人間活動の影響をますます受けやすくなってしまう。
サンゴ礁研究センターの報告書は、学会誌「Fish and Fisheries」に発表された。7月に開催されるサンゴ礁に関する国際シンポジウムで取り上げられる予定。(c)AFP
サンゴ礁に生息する魚と気候変動の関連性について報告書を発表したのは、豪ジェームス・クック大学(James Cook University)のサンゴ礁研究センター(Centre for Excellence in Coral Reef Studies)。
地球温暖化がサンゴ礁に強い影響を与えることは過去の研究で知られていたが、今回の報告によって、サンゴ礁に生息する魚もまた大きな危険にさらされることが明らかになった。
地球温暖化による海の水温上昇がサンゴの大量死をもたらすという報告は、これまでにも多く発表されてきた。しかし、サンゴ礁の壊滅は、サンゴ礁に生息する魚をも死滅させる危険性がある。
サンゴ礁とその周囲に生息している魚は約4000種。それらの魚は、多くの漁業従事者の生計の源となり、また全世界で約2億人の栄養源となっている。
サンゴ礁に生息する魚は、卵として海の中を漂い、稚魚になってサンゴ礁に戻ってくる。しかし、温暖化によってサンゴ礁が壊滅したり、サンゴ礁の構成が変容してしまうと、稚魚がサンゴ礁に戻ることが困難になってしまう。さらに、海水の温度上昇と酸性化は、稚魚に影響を及ぼす可能性が高い。
また、サンゴ礁付近の海水温度があまりに上昇すると、温度の低い海域へと魚が移住する可能性もある。しかし、世界最大のサンゴ礁であるグレートバリアリーフ(Great Barrier Reef)の南側は、海底が深く、新たなサンゴ礁が生育する環境はない。
つまり、サンゴ礁に生息する魚の中には、海水温度の上昇を避けてどんどんと狭い領域に押し込まれる種が出てくる。その結果として、それらの種は、サンゴ白化現象などの悪条件や、漁業などの人間活動の影響をますます受けやすくなってしまう。
サンゴ礁研究センターの報告書は、学会誌「Fish and Fisheries」に発表された。7月に開催されるサンゴ礁に関する国際シンポジウムで取り上げられる予定。(c)AFP