【6月7日 AFP】米上院で6日、温室効果ガスの排出に上限を設けることを定める温暖化対策法案が廃案となった。ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領率いる共和党政権は高騰する原油価格を理由に、民主党が後押しする同法案の成立は困難との立場を取っていた。

 上院での法案をめぐる議論は1週間におよんだが法案が廃案となったことを受け、環境保護論者らは11月の大統領選後を次の立法の機会ととらえている。

 採決は賛成48に対し反対が36で、審議継続に必要な賛成60に届かなかった。共和党は米経済への負担が大きすぎると主張。大統領は仮に法案が可決された場合拒否権を発動する構えを見せていた。

 法案は、「キャップ・アンド・トレード」方式を取り入れたもので、2050年までの温室効果ガス65%削減、および積極的な取り組みで排出枠を下回った企業が上回った企業との間で行う排出量取引の導入が柱となっていた。(c)AFP/Kerry Sheridan