【AFP】オーストラリア・シドニー(Sydney)東部のランドウィック(Randwick)市で、各家庭のごみ量とリサイクル貢献度を監視するための小型装置が取り付けられた、市議会発行の新型ごみ箱7万8000個が導入された。同市当局が14日、公表した。

 地元メディアが「ビン・ブラザー(Bin Brother、ビンはごみ箱の意)」と名づけているこの動きによって、ランドウィック市の家庭数万戸は、ごみの量とリサイクル貢献度を監視されることになる。

 このごみ箱に設置された小型無線タグは、ごみ収集車に固有のID番号を送信。ID番号とセットでごみの重量を収集車が記録する。この技術は、畜牛の個体識別に利用されている技術と同様のもの。

 無線タグの設置によって、各家庭から出されるごみの量や、リサイクル可能なごみとそうでないものが混ぜられて廃棄されていないかどうかに関して、市当局らが把握することができるようになる。

 ランドウィックのBruce Notley-Smith市長は、新型ごみ箱の導入は大量のごみ収集に対する課税を検討することが目的ではなく、リサイクルの促進が目的であるとしている。

 また、市長は、オーストラリア放送協会(ABCAustralian Broadcasting Corporation)の取材に対し、「リサイクルが低水準にある地区を探し出すことがねらい」と語っている。

 無線タグ付きのごみ箱は、シドニー北西のライド(Ryde)でもすでに使用されている。(c)AFP