【4月13日 AFP】フィリピン政府は、公立学校のカリキュラムに「気候変動」に関する授業の導入を進めている。政府関係者が9日、明らかにした。

 教育省をはじめとする国の機関や民間セクターは、公立小中学校の教員向けに、地球温暖化問題に関する学習指導要領を作成する。

 ヘスリ・ラプス(Jesli Lapus)教育相は「子どもたちはわれわれから地球を受け継ぐ。この遺産が、子どもたちがはぐくむものとして素晴しいものであることを確実にしなければならない」と語った。さらに、気候変動の影響を減らすためには「政府間協力」が重要だと強調した。

 地球温暖化により、フィリピンではデング熱などの病気の発生率が高まり、淡水の量が減少すると専門家らは指摘している。

 前週、160か国以上の代表者が参加してタイのバンコク(Bangkok)で開かれた国連気候変動枠組み条約(UNFCCC)の特別作業部会では、京都議定書で定められていない2013年以降の温室効果ガス削減に向けた新たな国際的枠組みづくりのための作業計画が合意された。

 気温上昇により、今世紀末までに数百万人が危険にさらされる可能性があるにもかかわらず、富裕国と貧困国では地球温暖化への取り組み姿勢は大きく異なる。(c)AFP