【2月26日 AFP】中国中部を流れる河川の水質汚染により、この川を水源とする通常の給水が中止され、流域の住民20万人以上が断水などの影響を受けた。26日付の国営紙、楚天都市報(Chutian Metropolis Daily)が伝えた。

 楚天都市報によると、湖北(Hubei)省を流れる漢江(Hanjiang)の支流で24日、川の水が赤く染まり、泡立っているのが観測されたことから、同省監利(Jianli)の住民6万人以上に対する給水が制限された。

 また湖北省に隣接する重慶(Chongquing)市の黔江(Qianjiang)区も、川から水処理施設への給水の一時停止を命じたことから、20万人近くが、地下水やミネラルウオーターを買い求める事態となった。

 汚染原因の調査が進められているが、環境局関係者は、ここ数日間の急激な気温の上昇で、川の中の廃棄物の腐敗が進んだためではないかと見ている。

 中国の急速な経済成長は、環境保護基準が甘いこともあって、各地で深刻な水質汚染を招いている。政府の統計によると、中国では水路の70%以上、地下水の90%以上が汚染されている。(c)AFP