【11月29日 AFP】国連環境計画(United Nations Environment ProgrammeUNEP)は28日、本部を置くケニアのナイロビ(Nairobi)で世界の植林状況について報告し、2007年に世界で10億本以上の木が植林されたことを明らかにした。

 UNEPによると、ノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイ(Wangari Maathai)さんの植林キャンペーン「グリーンベルト運動(Green Belt Movement)」によって触発された大規模な植林運動は、気候変動対策として行われており、環境の汚染や悪化を緩和するのに役立つという。

 植えられた木の総計は現在集計中だが、開発途上国が上位を占め、エチオピアでは7億本以上、メキシコでは2億1700万本が植林された。

 環境保護活動家によると、エチオピアではまきの需要が高く、また農業や放牧に土地が必要だったことから、20世紀初頭には国土の35%を占めていた森林地帯が、2000年までにはわずか4.2%にまで減少したという。

 ほかにも、トルコで1億5000万本、ケニアで1億本、キューバで9650万本、ルワンダで5000万本、韓国で4300万本、チュニジアで2100万本、モロッコで2000万本、ミャンマーで2000万本、ブラジルで1600万本が植林された。

 また、マータイさんのグリーンベルト運動では470万本が植えられ、当初の目標の2倍に達したという。ケニアとメキシコでは再植林活動に軍も参加している。

 インドネシアは、来月開催される第13回気候変動枠組条約締約国会議(Conference of the Parties to the UNFCCCCOP13)の開催国だが、会議開催直前に1日で約8000万本を植える予定だ。

 また、中国、グアテマラ、スペインも、まもなく数百万規模の植林計画を新たに発表する見通しだという。(c)AFP/Bogonko Bosire