【10月19日 AFP】かつては「欧州のゴミ箱」とまで言われたドイツ・シュワルツワルト(Schwarzwald)のライン(Rhine)川で、2015年までにサケの姿が再び見られることになりそうだ。

 ライン川保護国際委員会(International Commission for the Protection of the RhineICRP)と欧州委員会(European Commission)は18日、ドイツとフランスの国境を流れるライン川において、サケなどの遡河回遊魚にとって必要な環境を作るための協定を採択した。

 第一段階としてオランダHaringvlietの水門を改修し、はしご型の魚道を設けてストラスブール(Strasbourg)東部のダムまで上れるようにする。

 ただしICRPによると、このほか支流の2か所のダムがサケの遡上(そじょう)を妨げており、これらについてもサケが通れるようにする必要があるという。

 運河として重要な役目を果たしているライン川は、1970年代に水質が急激に悪化したが、水質改善の取り組みが奏功して2005年末までに3000匹の生魚が戻っている。(c)AFP