【8月23日 AFP】「中国では、汚染発生源の工場が依然として無制限な排出を行っているため、2007年の汚染物質削減目標を達成できていない」とする同国政府のコメントが22日、発表された。

 一方、チャイナ・デーリー(China Daily)紙は、環境問題を所管する政府機関と経済問題を所管する政府機関による共同研究結果を引用する形で、中国の環境問題は多少改善しており、汚染排出ガスは減少の兆しを見せていると報じている。

 中国は、2大汚染指標(大気については二酸化硫黄、水については化学的酸素要求量)を2006年から2010年までの5年間でいずれも10%削減するという目標を設定している。これを実現するためには、1年につき平均2%の削減が必要だ。

 だが、2007年上半期には、二酸化硫黄の排出が0.88%減とどまり、化学的酸素要求量については0.24%増となっている。

 2006年にはいずれの指標も増加という結果に終わっており、中国はすでに5か年計画で大きく遅れをとっている。

 国家環境保護総局(State Environmental Protection Administration)のZhao Hualin氏は、目標達成が困難になっている主な原因は、地方政府が中央政府の指示を無視して短期的な経済的利益の追求に走り、汚染者の監視や処罰を怠っていることにあると分析している。(c)AFP