【7月7日 AFP】世界自然保護基金(World Wide Fund for NatureWWF)は6日、地球温暖化に関しての報告書を発表し、アルプスにおける動植物数種類の絶滅危機について言及した。

  WWFのStegan Ziegler氏によると、アルプスでは、地球温暖化の影響が他の場所よりも3倍も強く現れているとし、結果としてアルプスの高地では、サケ類やフエダイ類などの魚類やユキウサギやクロライチョウ、さらに数種類の植物が絶滅する可能性があるとの見解を示した。

 Ziegler氏は、動植物の中には、生き残るためにより冷涼な環境を求めて高地に移動するものもあり、アルプスの低地でも動植物が見ることができなくなると警鐘を鳴らす。同氏は、アルプスにおける植物の生息帯は、400から700メートル(1300から2300フィート)上昇するだろうと予測する。
 
 Ziegler氏は、アルプスの高地に野生動植のための保護区を作り、温暖化する気候にも耐えうる原生植物を植えることで、人類は植物が環境変動の影響を乗り切る手助けをしなければならないと語る。(c)AFP