グリーンピース、日本政府の「テロリスト」扱いに反論 - 東京
このニュースをシェア
【東京 29日 AFP】国際環境保護団体グリーンピース(Greenpeace)は29日、前日、所有する船舶の東京港への入港が阻止された件に関して、「日本は反捕鯨活動家に”テロリスト”というレッテルを貼り、言論の自由を抑圧している」と非難する声明を発表した。
■キャンペーン船は入港を許されず沖合で待機
グリーンピースのキャンペーン船「エスペランサ号」(オランダ船籍)は、日本でクジラに対する共感を呼びかけようと東京港での停泊を予定し、28日に入港しようとした。
エスペランサ号には23人が乗船しており、日本到着後に全日本海員組合や水産庁担当官らなど捕鯨関係者を招いて、懇談を行うことなどを希望していた。
しかし、船員組合の全日本海員組合が、グリーンピース船舶の入港手続きを代行する船舶代理店、村山商店に抗議を申し入れ、同社が代行業務から引き上げたため、エスペランサ号は東京沖で待機を余儀なくされている。
■グリーンピースは捕鯨問題を越えた「言論弾圧」と抗議
グリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長は、「今回の事態は捕鯨問題を越えている。日本における”表現の自由”や”示威行動の自由”を脅かす、より深刻な問題だ」と述べた。
グリーンピースは、「年間1000頭のクジラを殺している日本の捕鯨規模について、大半の日本人が認知していない」とも主張する。エスペラント号の遠征を率いるKarli Thomas氏は、「(日本政府は)隠し立てすることが何もないのならば、我々を入港させない理由もないはずだ」と述べた。
また「捕鯨関係の政府担当者たちは、我々に”テロリスト”というレッテルを貼っている。我々を黙らせ、彼らが行っている活動を公にさせないためだ」とも語った。
エスペランサ号のFrank Camp船長は、「自分がテロリストと呼ばれるのを聞いた時は傷ついた。まったくフェアじゃない」と東京で開かれた記者会見で語った。キャンプ船長はエスペランサ号の到着に先駆けて来日していた。
■過激化する捕鯨反対運動
日本政府は毎年「調査捕鯨」として、クジラ保護区に指定されている南極付近でクジラを捕獲している。政府は、別の団体が、日本の捕鯨船に船で体当たりなどを試みて以降、反捕鯨活動家らを「テロリスト」と呼んで非難している。
グリーンピースから分裂し、より攻撃的な捕鯨反対行動で知られる環境保護団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)は今年初頭、日本の捕鯨船団を率いていた日新丸に対し、酸性の液体が入った瓶を投げつけた。日本側は船員2人が負傷したと発表した。シー・シェパードの活動をグリーンピースは批判しており、一切の共同行動を拒否している。
写真は29日、東京で記者会見するグリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長(右)とエスペランサ号南洋遠征隊Kamp船長。(c) AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
関連記事:グリーンピース、キャンペーン船入港拒否は「東京都の意向」と主張
■キャンペーン船は入港を許されず沖合で待機
グリーンピースのキャンペーン船「エスペランサ号」(オランダ船籍)は、日本でクジラに対する共感を呼びかけようと東京港での停泊を予定し、28日に入港しようとした。
エスペランサ号には23人が乗船しており、日本到着後に全日本海員組合や水産庁担当官らなど捕鯨関係者を招いて、懇談を行うことなどを希望していた。
しかし、船員組合の全日本海員組合が、グリーンピース船舶の入港手続きを代行する船舶代理店、村山商店に抗議を申し入れ、同社が代行業務から引き上げたため、エスペランサ号は東京沖で待機を余儀なくされている。
■グリーンピースは捕鯨問題を越えた「言論弾圧」と抗議
グリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長は、「今回の事態は捕鯨問題を越えている。日本における”表現の自由”や”示威行動の自由”を脅かす、より深刻な問題だ」と述べた。
グリーンピースは、「年間1000頭のクジラを殺している日本の捕鯨規模について、大半の日本人が認知していない」とも主張する。エスペラント号の遠征を率いるKarli Thomas氏は、「(日本政府は)隠し立てすることが何もないのならば、我々を入港させない理由もないはずだ」と述べた。
また「捕鯨関係の政府担当者たちは、我々に”テロリスト”というレッテルを貼っている。我々を黙らせ、彼らが行っている活動を公にさせないためだ」とも語った。
エスペランサ号のFrank Camp船長は、「自分がテロリストと呼ばれるのを聞いた時は傷ついた。まったくフェアじゃない」と東京で開かれた記者会見で語った。キャンプ船長はエスペランサ号の到着に先駆けて来日していた。
■過激化する捕鯨反対運動
日本政府は毎年「調査捕鯨」として、クジラ保護区に指定されている南極付近でクジラを捕獲している。政府は、別の団体が、日本の捕鯨船に船で体当たりなどを試みて以降、反捕鯨活動家らを「テロリスト」と呼んで非難している。
グリーンピースから分裂し、より攻撃的な捕鯨反対行動で知られる環境保護団体シー・シェパード(Sea Shepherd Conservation Society)は今年初頭、日本の捕鯨船団を率いていた日新丸に対し、酸性の液体が入った瓶を投げつけた。日本側は船員2人が負傷したと発表した。シー・シェパードの活動をグリーンピースは批判しており、一切の共同行動を拒否している。
写真は29日、東京で記者会見するグリーンピース・ジャパンの星川淳事務局長(右)とエスペランサ号南洋遠征隊Kamp船長。(c) AFP/TOSHIFUMI KITAMURA
関連記事:グリーンピース、キャンペーン船入港拒否は「東京都の意向」と主張