【9月13日 AFP】米俳優トム・ハンクス(Tom Hanks)さんが、米ロサンゼルス(Los Angeles)で行われた家庭内暴力(DV)事件の裁判に陪審員として出廷したが、検察官の1人が規則違反を犯してハンクスさんに接触したため、検察側が審理をあきらめ司法取引で決着させたことが12日、明らかになった。

 ロサンゼルス検察当局の発表によると、陪審員として召喚されたハンクスさんは裁判所に出廷したが、法廷の外で女性検察官に声をかけられた。陪審員としての義務を果たすことを褒める内容だったという。

 この検察官は事件の担当ではなかったが、裁判所の規則は陪審員への干渉を防ぐため、弁護人・検察官が陪審員と話すことをいかなる場合にも固く禁じている。

 事件の被告は禁固1年の可能性もあったが、規則違反を知った検察側は早急に司法取引を提案。150ドル(約1万5000円)の罰金を支払うだけの軽い罪状で11日、合意に持ち込んだという。別の検察官が今回の経緯を調査しているというが、問題の女性検察官が処分されるかどうかは不明。

 AFPはハンクスさん側にコメントを求めたが、回答は得られなかった。(c)AFP