【12月15日 AFP】英キャサリン妃(Catherine, Duchess of Cambridge)の妹ピッパ・ミドルトン(Pippa Middleton)さん(29)が初めて執筆したパーティー指南本が「あまりにも当たり前」なアドバイスばかりだとからかわれている。

 ピッパさん初の本は、10月に発売された『Celebrate: A Year Of British Festivities For Families And Friends(セレブレート:家族と友人たちのための英国式お祝いの1年)』と題されたパーティー指南本。料理のレシピや写真が盛りだくさんの分厚い仕上がりで、値段は25ポンド(約3400円)。クリスマス、ハロウィーン、バレンタインデーや夏のバーベキューなど、1年の主なイベントごとのアドバイスが書かれている。

 例えばクリスマスの章を見ると「クリスマスにはキャンドルがぴったり」といった言葉や、テーブルを赤、緑、シルバーで飾って暖炉の周りに靴下をぶら下げれば「伝統的な雰囲気」を演出できるといった「アドバイス」がある。

 また「面倒くさがりやがお招きするブランチ」という章では、その時々に合わせた「コーヒーメーカーの選び方」や、カフェラテを作るときの牛乳の温め方(「ふきこぼれに注意しましょう」など)が「伝授」されている。

 こういったピッパさんのアドバイスについて、まるで英国の風刺雑誌「ビズ(Viz)」に載る「違反駐車をするときは、ウィンドーワイパーに違反切符をはさまれないよう、ワイパーを『高速』モードにして車を離れましょう」といったアドバイスのようだと皮肉るコメントが登場している。

■ツイッターに「ピッパ流アドバイス」冷やかすアカウントも登場

 ピッパさんは今月12日、英スペクテーター(Spectator)誌に書いたコラムの中で初めて、自分のパーティー本に向けられた批判について触れた。「私が出した本のせいで、ずいぶんとからかわれました。たくさんのジャーナリストから、私のアドバイスはあまりに当たり前すぎると言われました」

 さらにピッパさんは、マイクロブログのツイッター(Twitter)上に作られた「@pippatips(ピッパのアドバイス)」というアカウントにも触れた。「ピッパ流」を冷やかそうという目的のこのアカウントには「グラス入りの水をおいしく飲むためには、きれいなグラスに水道水かボトル入りの水を注ぎましょう」といったツイートが投稿されている。

「笑えますよね。でも、本の作者は批判を黙って受けとめるべきだということは分かっています」(ピッパさん)

 しかしピッパさんは、基本的なアドバイスも書く必要があったと反論もしている。「料理本を書こうとしたら、オムレツを作るには最低1個は卵を割らなくちゃいけないことを書かなければならないでしょう」

 また昨年4月のウィリアム王子(Prince William)夫妻の結婚式で自分の「ヒップ」(英語ではボトムとも言う)が世界中の憧れの的となったことになぞらえ「2作目の題名は『ボトムズ・アップ(乾杯)』にするべきかしら。そうすればベストセラーになるかも」とも語った。

 家族が所有するパーティー用アクセサリー会社やロンドン(London)のイベント運営会社で働いた経歴を持つピッパさんは昨年、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式に出席した際、一躍有名になった。書籍の出版に先立っては、「ピッパさん現象」にあやかろうとした出版社から40万ポンド(約5400万円)の前払金を受け取ったとも報道されている。(c)AFP