【9月28日 AFP】米俳優サミュエル・L・ジャクソン(Samuel L. Jackson)さんが、11月の米大統領選に無関心な米国人に向けて「目を覚ましやがれ」と少々乱暴な口調で呼び掛け、民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領への投票を促す動画を公開した。

 映画『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』など、こわもての人物を演じることが多いジャクソンさん。この動画では、米国内に住むとある一家にやってきて、手をこまねいていれば共和党のミット・ロムニー(Mitt Romney)候補が当選してしまうと警告している。

 おとぎ話風の動画は、一家の末娘がソファでテレビを見る両親に、オバマ大統領再選のため何かしたほうがいいのでは、と話しかけるところから始まる。だが、疲れきった両親は「もう寝なさい」と相手にしない。

 すると、どこからともなくトレードマークのベレー帽をかぶったジャクソンさんが現れ、韻を踏みながらこう語り始める。「悪いが、いびきをかいている暇はない / 手に負えない億万長者が宣戦布告した」

「教育、環境、労働組合、公平な給料 / ロムニーが勝てば全部自分頼み / 彼はセーフティーネット反対派だから、1回落っこちたら、後は運任せ / 俺からの提案はこれ。お前らとっとと目を覚ましな!」

 続いてジャクソンさんは、今回の選挙に無関心な一家の長男と、SNSのフェイスブック(Facebook)を、四六時中眺めている長女に向かっても言い放つ。「お前らも妹の言うことを聞いて、目を覚ましやがれ!」

 今年11月6日の大統領選で再選を目指すオバマ大統領は、リベラルな風土を持つ米映画業界に強い支持基盤を持つ。2008年にオバマ氏を黒人初の米大統領の座に押し上げた大きな要因の1つは草の根レベルの支援運動だったが、今回の選挙で民主党陣営はこうした一般市民の支持をなかなか広げられずにいる。(c)AFP