【9月13日 AFP】元世界ヘビー級王者マイク・タイソン(Mike Tyson)氏(46)は12日、現役を引退し、数々の問題も清算し終えて今後は「歌って踊る」ミュージカルに挑戦したいとの抱負を語った。

 香港を訪問中のタイソン氏は、記者会見で次にチャレンジしたいことは何かとの質問に、「歌ったり踊ったりしたい。歌って踊れるミュージカルがいい」と答えた。

 国際ボクシング殿堂(International Boxing Hall of FameIBHOF)への殿堂入りも果たしたタイソン氏だが、レイプで実刑判決を受け服役し、1997年には対戦相手イベンダー・ホリフィールド(Evander Holyfield)氏の耳をかみちぎる事件を起こした。だが、いまはただ人生を楽しみたいという。

 58試合中のうち44試合をノックアウト勝ちしているタイソン氏は、「俺はいつもバッドガイ(悪い男)だった。グッドガイ(良い男)になりたかったのに、どうしたらなれるのか、わからなかった。それで、いつも悪いことばかりしていた」と語った。

 タイソン氏の香港訪問は香港のCLSA証券が主催する投資家フォーラムに招かれたもの。同フォーラムでの講演で、タイソン氏は苦難の幼少時代や、その後の栄光と激動のボクサー時代、ドラッグやアルコール中毒を乗り越えてまっとうな人間となったかなどについて語った。

 また、タイソン氏は香港出身のカンフー映画俳優、故ブルース・リー(Bruce Lee)を称賛し、ブルース・リーの故郷である香港を訪れることができてわくわくしていると語った。

 タイソン氏は右腕に中国の初代国家主席、毛沢東(Mao Zedong)のタトゥーを入れている。(c)AFP