【4月29日 AFP】元ミス・アメリカで女優のスージー・カスティロ(Susie Castillo)さん(31)が、米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)の空港の搭乗検査で「体をまさぐられた」として、人権を踏みにじる空港の登場検査を止めさせろと訴えるインターネット・キャンペーンを開始した。

 2003年のミス・アメリカ・コンテスト優勝者のカスティロさんがブログでぶちまけたところによると、カスティロさんは21日、ダラス・フォートワース国際空港(Dallas Fort Worth International airport)で全身透視スキャナーによる身体チェックを拒否し、女性係員によるボディチェックを受けた。だが、その間、「無力で(尊厳を)侵害されているように感じた」と訴えている。

「正直なところ、侵害されたという表現では言い足りない。何より嫌だったのは、係員が私の背中に手を滑らせ、胸の周囲をさわったこと。股間にまで触れたのよ!」

 カスティロさんの訴えは続く。「ボディチェックを受けている間ずっと、自分が完全に無力な存在で、尊厳を侵害されていると感じていた(実際、今でも感じている)。とても傷ついた。ただ考え続けていたわ、正直に法を守って生きてきた米国市民である私がなぜ、こんな扱いを受けなければならないの、私は米国の治安への脅威なの?って。私はミス・アメリカだったのよ!」

 カスティロさんは自身のウェブサイトに載せた5分にわたる動画でも、涙ながらにこの出来事を語っている。

 怒り心頭に達したカスティロさんは、空港係員の行き過ぎたボディチェックを止めさせる運動をマイクロブログのツイッター(Twitter)上に立ち上げたと、ブログで発表した。

 米運輸保安局(Transportation Security AdministrationTSA)は乗客に対し、搭乗時の全身透視スキャナーを使った身体検査を拒否する権利を認めている。ただし、拒否した乗客は係員の手によるボディチェックを受けなければならない。

 TSAは前年10月に新たなボディチェック手順を導入したが、利用客の間では不評だ。同11月には、係員が3歳児にボディチェックを行う様子を携帯電話のカメラで撮影した画像が出回った。(c)AFP

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