【8月26日 AFP】故マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)の死因と報じられているプロポフォールとは、病院で使用される即効性の鎮静剤で、麻酔の導入などに用いられる静脈投与剤だ。

 製薬大手アストラゼネカ(AstraZeneca)が製造し、ディプリバン(Diprivan)という名前でも販売されている。

 25日に公開された宣誓供述書によれば、マイケルさんは薬物の複合使用で死亡したという。その中でも、プロポフォールの使用が致命的となった。

 パリ(Paris)のオテル・デュー病院(Hotel-Dieu Hospital)薬理学部のフランソワ・チャスト(Francois Chast)氏は、「プロポフォールは非常に強力で、病院外での使用は意図されていない」と語る。「手術室並の設備が整っていない限り、一般家庭で使用されるべきではない」

 投与方法には麻酔の導入や維持のための静脈点滴、または静脈注射がある。

 チャスト氏によれば、ポロポフォールは忍容性が高く患者がすぐに回復するため、手術には望ましい鎮静剤であり、そのため外来患者の手術やある種の治療・診断のための鎮静剤としても一般的に使用されるという。

 ポロポフォールはその他にも、術後の鎮痛剤や抗不安薬としても用いられる。

 しかし、過剰使用は呼吸器や心臓血管の機能を妨げ、心肺停止につながるとチャスト氏は語った。

 マイケルさんの死後まもなく、芸能情報サイトTMZ.comは未確認の情報筋の話として、マイケルさんの自宅からプロポフォールが発見されたと報じていた。

 さらにマイケルさんを担当していた元看護婦は、CNNに対し、マイケルさんから最期の数か月間プロポフォールの投与を求められていたと話している。(c)AFP