【7月10日 AFP】前月25日に急逝した米歌手マイケル・ジャクソン(Michael Jackson)さんの死因をめぐる調査は9日、検視局が医療記録の提出を命じた一方、ロサンゼルス市警の幹部が他殺の可能性も完全には否定できないと述べるなど、新たな展開を見せている。

 ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)紙によると、検視局はジャクソンさんを担当していた医師らに対し、放射線治療や精神科治療の記録も含めた全医療記録を提出するよう命じた。

 また、ロス市警のビル・ブラットン(Bill Bratton)署長はCNNに対し、検視結果を待っている状態だとし、ジャクソンさんの「薬物使用歴や関係した医師ら」について検証していると話した。また、毒物検査の結果で死因を特定できるとみているが、薬物の過剰摂取、あるいは殺人である可能性も完全に除外はできないと述べた。

 捜査当局は、ジャクソンさんの担当医5人を対象に捜査を進めているとされる。

 また、ジャクソンさんの借りていた高級住宅で見つかった強力な鎮静剤「ディプリバン(Diprivan)」については、当局は死因である可能性をすでに除外したとみられている。ディプリバンは大規模な手術を受ける患者の意識をなくすために病院で一般的に用いられている薬剤で、専門家によると、麻酔専門医のみが投与できる。(c)AFP