【5月20日 AFP】フィリピン政府は19日、米テレビ番組内で「メール・オーダー・ブライド」に関してフィリピン女性を侮辱する発言をしたとして、米俳優アレック・ボールドウィン(Alec Baldwin)さんに正式な謝罪を要求していることを明らかにした。

 12日に放映されたデビッド・レターマン(David Letterman)が司会を務めるトーク番組にゲストとして出演したボールドウィンさんは、「メール・オーダー・ブライドでフィリピンかロシアの女性と結婚しようかと考えている。51歳だから何も気にしないよ」と語った。これに対し、レターマンは「あとから、私にも1人注文してくれ」と答えた。
 
 この映像は、ユーチューブ(Youtube)に投稿され、世界各地のフィリピン人社会から激しい怒りが沸き起こった。

 フィリピンのセシリア・リボン(Cecilia Rebon)駐ニューヨーク(New York)総領事は、番組のプロデューサーとボールドウィンさんに「侮辱的な発言に対し謝罪を求める」書簡を送るよう、政府から指示を受けたという。

 さらに少なくともフィリピンの上院議員3人が、メール・オーダー・サービスはフィリピンでは違法だと主張して、ボールドウィンさんに公式に謝罪するよう求めている。

 フィリピン人に対する失言はこれまでにもあった。2007年には、大ヒットテレビシリーズ『デスパレートな妻たち(Desperate Housewives)』でテリー・ハッチャー(Teri Hatcher)演じる登場人物がフィリピン人の医者をけなしたとして、番組プロデューサーが謝罪。最近では、香港(Hong Kong)のコラムニストがフィリピンを「使用人の国」と発言して公式に謝罪している。(c)AFP