【11月25日 AFP】「私を手錠で壁にくくりつけて鎖で叩き、『この売春婦!』と叫んだ」――。英ポップグループ「カルチャー・クラブ(Culture Club)」の元ボーカル、ボーイ・ジョージ(Boy George)被告(47、本名ジョージ・オダウド、George O'Dowd)が、当時28歳だったノルウェー人男性を自宅に監禁した罪で起訴されている裁判の公判が24日にロンドン(London)のSnaresbrook刑事法院で始まり、被害者がこのような内容の証言を行った。

 被害者の男性Audun Carlsenさんによると、ジョージ被告とはインターネットで知り合ったという。ある日、ヌード写真を撮るためにジョージ被告の自宅を訪れ、2人でコカインを吸引し、性的行為に至った。ジョージはCarlsenさんがパソコンに細工をしたのではないかと疑っていたが、その日は特に仲たがいすることなく別れた。ところがその後、Carlsenさんに「パソコンをハッキングした」と非難するメールを複数送り、さらに自分のことを無視していると責めた。

 Carlsenさんはもう一度会って写真を撮る約束をした。その際、ジョージ被告はCarlsenさんに「素晴らしいお尻を見るのを楽しみにしている」との内容のメールを送っている。写真撮影のあと、Carlsenさんはジョージ被告に寝室へと手招きされた。すると寝室にはもう1人男性がいた。「すぐに2人が飛びかかってきた。もう1人の男は私を殴らなかったが、ジョージ被告が私を拘束する手助けをした。ジョージ被告は私をたたき、殴り、叫んでいた」とCarlsenさんは話す。

 Carlsenさんは床を引きずられ、右手に手錠をかけられると、その片方が壁のフックにつながれた。もう1人の男は出て行ったが、ジョージ被告は鎖やムチなどが入った箱を取り出した。Carlsenさんは手錠を使ってフックを壁から引き抜き、部屋から逃げた。玄関を開けようとしていたとき、ジョージ被告はCarlsenさんをたたいていた鎖を手に、止めようとしたが、Carlsenさんは下着一枚の姿で通りに飛び出すと助けを求めた。手錠は警察署で外された。

 公判は5日間の予定。ジョージ被告は容疑を否定している。(c)AFP