【5月29日 AFP】米女優シャロン・ストーン(Sharon Stone)さん(50)が、死者6万7000人を出した中国の四川大地震が起きたのは、チベット問題への対応が悪いために起きた「カルマ(報い)」だと発言したことから、中国人の間で激しい怒りの声が上がっている。京華時報(Beijing Times)が28日、報じた。

 動画投稿サイトユーチューブ(YouTube)に掲載された映像によると、ストーンさんは前週、第61回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)に出席した際、「中国人のチベット人への扱いを残念に思う。誰に対しても心ない扱いをするべきではないわ」と発言。

 さらに「私の友人、ダライ・ラマ(Dalai Lama)も冷遇されているので、北京五輪開催について、どんな態度を取るべきか悩んでいた」とした上で、「だからこの地震が起こって、これは報いじゃないかと思った。良い行いをしないと悪いことが起こるものでしょう?」と述べた。

 この発言を受けて、中国国内ではストーンさんに批判が集中。同国の映画館チェーンUME Cineplex創設者がストーンさんの出演するすべての映画の上映を拒否する旨を表明したと、京華時報は報じている。

 また、ストーンさんを広告に使用している仏高級ブランド「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」は、ストーンさんの発言に対して「同社の意見が同じというわけではない」と釈明するコメントを発表。27日には、北京(Beijing)市内の百貨店からストーンさんを使用した広告を撤去した。

 インターネット上にも抗議の声が殺到している。アダムと名乗る中国人男性はユーチューブに映像を投稿し、「謝ってほしい。私にではない、亡くなった人々にだ。この映像で人々が団結し、ストーンさんに謝罪を求めてほしい」と語った。(c)AFP