【4月15日 AFP】マルコ・ルビオ(Marco Rubio)米上院議員(共和党)は14日、歌手のビヨンセ(Beyonce)さんとラッパーのジェイ・Z(Jay-Z)さん夫妻が最近キューバに旅行したことを強く批判し、キューバへの渡航にさらに厳しい規制が必要だと述べた。

 ルビオ議員はABCニュース(ABC News)の番組「This Week」の中で、「私はラップで歌いはしないが、言わせてもらう。ジェイ・Zはキューバの状況をよく知る必要があると私は思う」と述べるとともに、ジェイ・Zさんは「抑圧された人々」と会っておくべきだったという考えを示した。

 さらにルビオ上院議員は「渡航政策は正しく運用されていないので、もっと厳しくするべきだ」と述べた。 キューバ出身の両親を持つルビオ上院議員は米フロリダ(Florida)州選出。共和党で急速に注目を集めている若手議員だ。

 ビヨンセさんとジェイ・Zさん夫妻は結婚5周年と同時期となった今月上旬、キューバに旅行し、ユネスコ(UNESCO)の世界遺産に登録されているオールド・ハバナ(Old Havana)の中心部にある史跡を訪れ、写真を撮ったり、現地の人々と会話を交わしたりした。

 2人のキューバ旅行に怒ったキューバ系米国人でフロリダ州選出のイレアナ・ロスレティネン(Ileana Ros-Lehtinen)とマリオ・ディアスバラート(Mario Diaz-Balart)両下院議員は渡航を批判する質問状を米財務省に送った。

 ジェイ・Zさんはこれに反発して「Open Letter(公開質問状)」というラップ曲をリリース。「政治家は俺に何もしてくれなかった。俺に嘘をついて歴史をねじ曲げるだけ。俺を豚箱にぶち込み罰金か、上等だ。本当に罪を犯してやろうか」 と歌った。

 米財務省は、ビヨンセさんとジェイ・Zさん夫妻のキューバ渡航は文化交流の一環であり法律違反にあたらず、米国がキューバに科している経済制裁を無視したものではなかったと表明している。(c)AFP