【11月26日 AFP】英大物ロックバンド、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の結成50周年を記念したライブの第1弾が25日、ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で行われた。

 ライブでは5年ぶりにミック・ジャガー(Mick Jagger)、キース・リチャーズ(Keith Richards)、チャーリー・ワッツ(Charlie Watts)、ロニー・ウッド(Ronnie Wood)のメンバー4人が顔をそろえ、結成時のベーシスト、ビル・ワイマン(Bill Wyman)も加わった。さらに一時、ストーンズのギタリストをつとめていたミック・テイラー(Mick Taylor)も数曲、演奏に参加した。

 発売開始から7分で完売したロンドン2公演のチケットは、標準的な席で406ポンド(約5万4000円)。転売サイトでは数千ポンド(数十万円)にも跳ね上がった。

 ジャガーもライブの冒頭でこれを皮肉り、会場を埋め尽くした2万人の聴衆を前に「安い席のみんなは、気分はどうだい?本当は、安くはなかったんだろう。困ったもんだぜ」とジョークを飛ばした。

 ライブは「彼氏になりたい(I Want to be Your Man)」で幕を開け、銀色のジャケットを着た69歳のジャガーが広いステージを腰をくねらせて歩き回り、2曲目の「一人ぼっちの世界(Get Off of My Cloud)」へと続いた。

「ギミー・シェルター(Gimme Shelter)」では米ソウルシンガー、メアリー・J・ブライジ(Mary J. Blige)が女性パートを担当。さらに「I'm Going Down」では、伝説のギタリスト、ジェフ・ベック(Jeff Beck)も加わった。

 ストーンズの50周年記念ライブはロンドンでのロンドン2公演のほか、12月に米ニューヨーク(New York)で1公演、ニュージャージー(New Jersey)州で2公演が予定されている。

 熱烈なストーンズファンたちは、高額なチケットをものともしない。ロック界の「ヒーロー」たちのライブを生で見られる最後の機会になるかもしれないと捉えているからだ。

 ロンドンのライブ会場に向かっていた52歳の主婦は、「この出費を正当化するのは難しいけれど、それだけの金額を払う覚悟をしていたファンは多いと思う」と話し、「確かにすごく高い値段だけれど、この1回限りだと思うし、(こんなコンサートが)またあるとしても私はもう行けないと思うから」と語った。(c)AFP