マドンナ、米大統領を「黒人のムスリム」と呼んで物議
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【9月26日 AFP】米ポップ界のディーバ、マドンナ(Madonna)が、米首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)で24日夜に開いたコンサートで、観客にバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領への支持を呼び掛けた際に大統領を「黒人のムスリム(イスラム教徒)」と呼んだことが物議を醸している。
25日にインターネット上に投稿されたコンサート動画の中で、マドンナはエーブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)第16代米大統領やマーティン・ルーサー・キング(Martin Luther King Jr.)牧師といった米国史に残る偉人たちの名を挙げた後、自身がかねて支持を公言するオバマ大統領について語り始めた。
「そして今、ホワイトハウス(White House)にアフリカ系米国人がいることを素晴らしく思う」。黒人ダンサーに囲まれステージに立つマドンナが「みんなも私と同じ?」と呼び掛けると、観客からは歓声が上がった。
この夜のマドンナは、ステージ上で「少し目まいがする」とこぼしたほか、ボトルに入った飲み物を何度も飲み、頻繁にまばたきをしていた。
マドンナは「じゃあみんな、オバマに投票してよ。いい?」と呼び掛け、こう続けた。「良くも悪くも、ホワイトハウスに黒人のムスリムがいる…これって、とんでもなく素晴らしいこと。この国には希望があるってことよ」
2008年にアフリカ系米国人初の米大統領となったオバマ氏は、自身はキリスト教徒だと繰り返し述べてきた。だが、今年発表された調査結果によると、就任から4年近く経った今でも共和党有権者の3分の1以上が同氏をイスラム教徒だと思い込んでいるという。今年6~7月に行われた有権者3000人を対象としたアンケートでは、オバマ大統領をイスラム教徒だと思っている人は17%いた。(c)AFP