大御所バンドKISS、「ガガ以外の若手はゴミ拾い」
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【8月24日 AFP】ロック界の伝説的ヘビーメタル・バンド「KISS」のメンバーらが21日、AFPのインタビューに対し、最近のバンドはすべて「ゴミ拾い」のようで、真のスターはレディー・ガガ(Lady Gaga)だけだと語った。
場所は93年に俳優リバー・フェニックス(River Phoenix)が薬物の過剰摂取で死んだハリウッドの有名バー「ザ・バイパー・ルーム(The Viper Room)」。KISS結成40周年を記念する約1メートル×0.8メートル、限定1000部のメガブック『KISS Monster Book』のプロモーション・インタビューだ。
ベーシストで作詞作曲を手がけてきたジーン・シモンズ(Gene Simmons、62)は開口一番「バンドはたくさん出てきているが、欠けているのはスター性。ステージ上で人をひきつけ支配する、並外れた存在感だ」と語った。自らは派手で奇抜な衣装に白と黒の悪魔メイクでステージを練り歩く「デーモン」だ。
素顔で長髪、黒一色にシルク・スカーフ、足元は白いクロコダイル・スキンのカウボーイブーツといういでたちのシモンズは、さらに畳み掛けた。「スターがいない。エルビスも、プリンス(Prince)さえもいない。どのバンドにもステージでの存在感がなくて、まるでゴミ拾いのようだ。彼らを聞きに来ているオーディエンスよりもひどかったりするね。プライドがない」
後輩たちを容赦なく切り捨てたシモンズだが、レディー・ガガだけはお気に入りのようだ。「真の新ロックスターはレディ・ガガだけだ。彼女はスターだな」
「惜しいバンドはある。俺だってフー・ファイターズ(Foo Fighters)の大ファンだ。けど、スターがいないんだよ。ショーうんぬんじゃない。エルビスは歩くだけで良かった。何も持たなくてもカリスマ、イメージ、神秘性があった」
KISSで一番人気のリードボーカリスト、ポール・スタンレー(Paul Stanley)はさらに止まらない。「配達小僧みたいに見えるミュージシャンは、それ以上のものがあるってことを分かってない。ビッグバンドがステージに上がれば、観客の期待に応えて自分たちを届けるんだ。だから俺たちは40年もやってこられたんだ。みんな俺たちを見に来れば、払っただけの価値があるものを見て楽しめるって分かってるからだ。エンターテイナーであることが誇りだし、ロックバンドで良かったよ」
■プッシー・ライオットにも言及
ロシアでウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領を批判する歌を演奏し、実刑判決が下された女性パンクバンド、プッシー・ライオット(Pussy Riot)についても2人は触れた。「彼女たちはいいバンドとは言えないが、自分たちのしたいことを何でもする権利はある。それに政治がロックバンドの邪魔をするのは最低だ」とシモンズが言えば、スタンリーも相槌を打つ。「強い国だったら自由を恐れるべきじゃない。自由と言えば独立がつきものだが、多くの国は今だ独立の精神をつぶしたがる」
■次のアルバムはアナログ録音
1970年代初期のKISS結成時から残るメンバー、シモンズとスタンレーの2人。次のアルバム『モンスター(Monster)』はスタジオ・アルバムとして20作目。10月にリリース予定だが、今回は「不完全さの美」を目指してアナログ録音に回帰する。
それについてスタンレーは語る。「これまで生み出されてきた偉大な音楽はすべてテープ、つまりアナログだ。コンピューターとかテクロノジーのまずいところは何かの効果を狙って使うのでない限り、自分たちの首を絞めてしまうところだ。情熱ではなく、完ぺきさを追求するようになってしまう。けれど俺たちが育った音楽は──レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)、ビートルズ(The Beatles)、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ジェームズ・ブラウン(James Brown)、モータウン(Motown)・サウンド──どれひとつ完全じゃない。けど、だから彼らは偉大になったんだ」(c)AFP/Leila Macor
場所は93年に俳優リバー・フェニックス(River Phoenix)が薬物の過剰摂取で死んだハリウッドの有名バー「ザ・バイパー・ルーム(The Viper Room)」。KISS結成40周年を記念する約1メートル×0.8メートル、限定1000部のメガブック『KISS Monster Book』のプロモーション・インタビューだ。
ベーシストで作詞作曲を手がけてきたジーン・シモンズ(Gene Simmons、62)は開口一番「バンドはたくさん出てきているが、欠けているのはスター性。ステージ上で人をひきつけ支配する、並外れた存在感だ」と語った。自らは派手で奇抜な衣装に白と黒の悪魔メイクでステージを練り歩く「デーモン」だ。
素顔で長髪、黒一色にシルク・スカーフ、足元は白いクロコダイル・スキンのカウボーイブーツといういでたちのシモンズは、さらに畳み掛けた。「スターがいない。エルビスも、プリンス(Prince)さえもいない。どのバンドにもステージでの存在感がなくて、まるでゴミ拾いのようだ。彼らを聞きに来ているオーディエンスよりもひどかったりするね。プライドがない」
後輩たちを容赦なく切り捨てたシモンズだが、レディー・ガガだけはお気に入りのようだ。「真の新ロックスターはレディ・ガガだけだ。彼女はスターだな」
「惜しいバンドはある。俺だってフー・ファイターズ(Foo Fighters)の大ファンだ。けど、スターがいないんだよ。ショーうんぬんじゃない。エルビスは歩くだけで良かった。何も持たなくてもカリスマ、イメージ、神秘性があった」
KISSで一番人気のリードボーカリスト、ポール・スタンレー(Paul Stanley)はさらに止まらない。「配達小僧みたいに見えるミュージシャンは、それ以上のものがあるってことを分かってない。ビッグバンドがステージに上がれば、観客の期待に応えて自分たちを届けるんだ。だから俺たちは40年もやってこられたんだ。みんな俺たちを見に来れば、払っただけの価値があるものを見て楽しめるって分かってるからだ。エンターテイナーであることが誇りだし、ロックバンドで良かったよ」
■プッシー・ライオットにも言及
ロシアでウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領を批判する歌を演奏し、実刑判決が下された女性パンクバンド、プッシー・ライオット(Pussy Riot)についても2人は触れた。「彼女たちはいいバンドとは言えないが、自分たちのしたいことを何でもする権利はある。それに政治がロックバンドの邪魔をするのは最低だ」とシモンズが言えば、スタンリーも相槌を打つ。「強い国だったら自由を恐れるべきじゃない。自由と言えば独立がつきものだが、多くの国は今だ独立の精神をつぶしたがる」
■次のアルバムはアナログ録音
1970年代初期のKISS結成時から残るメンバー、シモンズとスタンレーの2人。次のアルバム『モンスター(Monster)』はスタジオ・アルバムとして20作目。10月にリリース予定だが、今回は「不完全さの美」を目指してアナログ録音に回帰する。
それについてスタンレーは語る。「これまで生み出されてきた偉大な音楽はすべてテープ、つまりアナログだ。コンピューターとかテクロノジーのまずいところは何かの効果を狙って使うのでない限り、自分たちの首を絞めてしまうところだ。情熱ではなく、完ぺきさを追求するようになってしまう。けれど俺たちが育った音楽は──レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)、ビートルズ(The Beatles)、ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)、ジェームズ・ブラウン(James Brown)、モータウン(Motown)・サウンド──どれひとつ完全じゃない。けど、だから彼らは偉大になったんだ」(c)AFP/Leila Macor