【6月21日 AFP】動画投稿サイト、ユーチューブ(YouTube)への投稿をきっかけに一躍人気者となったピアニストが19日、ロンドン(London)にある世界有数のコンサート会場、ロイヤル・アルバート・ホール(Royal Albert Hall)で単独公演を実現させた。

 インターネットでの成功を現実のものへと変えたのは、ウクライナ出身のヴァレンティーナ・リシツァ(Valentina Lisitsa)さん(42)。約2500人の来場者を前に、2時間半にわたって美しい演奏を披露した。

 ブロンドのリシツァさんは、名声を得るに至った経緯から「クラシック界のジャスティン・ビーバー(Justin Bieber)」とも呼ばれている。ロンドン公演はユーチューブ上の公式ページでも宣伝され、会場には英国をはじめ世界各地からファンが集まった。

 3歳の頃にウクライナの首都キエフ(Kiev)でピアノを習い始めたリシツァさん。5年前に初めてユーチューブにラフマニノフ(Rachmaninov)の練習曲の演奏動画を投稿したところ、本人も驚くほどの反響があったという。

 これまでに投稿された180本余りの動画の再生回数は計5000万回近くに上っている。リシツァさんは現在ユニバーサル・ミュージック・グループ(Universal Music Group)傘下の「デッカ・クラシックス(Decca Classics)」レーベルと契約しており、19日の公演はクラシックとしては史上初めてユーチューブ上で生中継された。(c)AFP