【6月8日 AFP】無名時代のビートルズ(The Beatles)が最初に爆発的人気を得たドイツ北部の港町ハンブルク(Hamburg)に3年前開館したばかりの博物館「ビートルマニア(Beatlemania)」が、予想したほど集客できず、今月末で閉館することが決まった。

 5階建てのビルから「イエロー・サブマリン」が突き出す同博物館は、ハンブルクの歓楽街として有名なザンクトパウリ(St Pauli)地区のレーパーバーン(Reeperbahn)にある。今から約50年前の1960年8月17日、英リバプール(Liverpool)出身のビートルズはこのレーパーバーンの「インドラ・クラブ(Indra Club)」というストリップ小屋で初めてギグを行った。

 同博物館のフォルカー・クープマンス(Folker Koopmans)館長は7日、6月30日をもって閉館すると発表した。「ジョン・レノン(John Lennon)が『僕たちが育った場所』と言ったように、ビートルズのスタイルと成功を築いた街として情熱を込めて2009年5月にオープンしたが、来館者やメディアの好評にもかかわらず、この街のビートルズに対する関心は私たちが期待したほどではなかった」(同館長)

 クープマンス館長によると開館以来の来館者数は延べ15万人で経費をまかなうに至らず、ハンブルク市から助成が得られる見込みもないという。

 同博物館ではビートルズゆかりの品約千点の他、コンサートやビートルズの節目となる出来事に関する展示があり、中には旧ソ連のファン・カルチャーなど貴重な資料も含まれている。(c)AFP

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