【7月24日 AFP】23日にロンドン(London)で急死した英歌手エイミー・ワインハウス(Amy Winehouse)は、27歳だった。27歳で他界したロックスターは多く、その悲劇のスターたちは「27クラブ(27 Club)」と呼ばれている。

 27歳で他界した歌手らの「27クラブ」には、ローリング・ストーンズ(Rolling Stones)設立メンバーのブライアン・ジョーンズ(Brian Jones)、ギタリストのジミ・ヘンドリックス(Jimi Hendrix)、歌手のジャニス・ジョプリン(Janis Joplin)、ドアーズ(The Doors)のジム・モリソン(Jim Morrison)、ニルヴァーナ(Nirvana)のカート・コバーン(Kurt Cobain)らを含む大勢の「メンバー」がいる。

 最初に死んだのはブライアン・ジョーンズだった。薬物とアルコールで問題を抱えていた。

 ジョーンズは、ストーンズを脱退後の1969年7月、英イングランド南部のサセックス(Sussex)にある自宅プールのプールで死んでいるのを恋人に発見された。事故死だと断定されたが、他殺ではないかとの憶測は絶えなかった。

 米国のギターの魔術師、ジミ・ヘンドリックスの死亡はその1年後だった。1970年9月18日、ロンドンのホテルで睡眠薬と赤ワインを飲んだ後、おう吐物がのどに詰まり、窒息死した。

 それから1か月もたたない1970年10月4日、ジャニス・ジョプリンが27歳で死去した。ヘロインの過剰摂取が死の原因ではないかとみられた。

 1971年、今度はジム・モリソンが他界。アルコール依存症と肥満を抱えていたモリソンは、パリ(Paris)にあるアパートのバスタブの中で死亡した。死因は心臓発作と見られたが、検視は行われなかったため複数の陰謀論が持ち上がった。

 カート・コバーンの死は1994年4月だった。コバーンはヘロイン中毒に苦しんでいたが、死因は薬物ではなく、自殺だった。米シアトル(Seattle)の自宅でショットガンで自ら命を絶った。

 コバーンの死後、母のウェンディさんは「これで彼もあのバカげたクラブに入ったわけね。あのバカなクラブには入らないでちょうだいと言ったのに」と嘆いたという。

 一方、英フォーク歌手、ビリー・ブラッグ(Billy Bragg)は、「27クラブ」を冷めた目で分析している。

 ブラッグはツイッター(Twitter)で、「ヘンドリックス、ジョーンズ、ジョプリン、モリソン、コバーン、エイミーに共通してるのは年齢ではない、薬物乱用だ。悲しいことに」と語った。(c)AFP

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