ボブ・ディラン、ヘロイン中毒認める 過去のインタビューで
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【5月24日 AFP】米歌手ボブ・ディラン(Bob Dylan)が自らヘロイン中毒だったことを認めたインタビュー内容が23日、公表された。 「ヘロインはニューヨーク(New York)でやめた」と語られるこのインタビューは、1966年3月、当時24歳でツアー中だったディランがネブラスカ(Nebraska)州リンカーン(Lincoln)からデンバー(Denver)へ向かうプライベート機の中で行われた。話を聞いたのは、ディランの友人で、ブレイクのきっかけを作った音楽評論家ロバート・シェルトン(Robert Shelton)氏だ。
「しばらくは麻薬中毒だった。本当に重症だった。そしてやめた。1日25ドルもかかる麻薬をやめたんだ」(ディラン)
「時代は変る(The Times They Are A-Changin)」などの歌詞から「時代の代弁者」と呼ばれ、「ミスター・タンバリンマン(Hey Mr. Tambourine Man)」などの歌を作りフォークの桂冠詩人とも言われるディランが麻薬常習を認めたの初めてとみられる。
このインタビューの中で、ディランは自殺を考えていたことも明かしている。
「早く死ねるのなら、俺にとって死は何の意味もない。死ねたかもしれないと思うことは何度もある」「自殺を考えたことは認めるよ。でも今は考えてない」「俺は、何かができなくなったら耳を切り落とすような男じゃない。ただ自殺するさ。悪い状況になったら頭を銃で撃ち抜くか、窓から飛び降りる。俺は死についておおっぴらに考えるんだ」この収録テープは、シェルトン氏が執筆したディランの伝記「No Direction Home」(1986年)の改訂版を出版するにあたり行われた調査で発見された。改訂版は24日、ディランの70歳の誕生日に合わせて出版される。(c)AFP