69歳のおばあちゃんDJ、クラブシーンを席巻する「マミーロック」
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【11月21日 AFP】英国のおばあちゃんDJ、マミーロック(Mamy Rock)が大西洋の東西をまたいでダンスフロアを沸かせている。
マミーロックことルース・フラワーズ(Ruth Flowers)さん(69)は欧州各地のイベントを制覇。さらに米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)のクラブシーンを席巻した。
「人びとを愛してるのよ。その思いでやりぬくことができるのよ。若い子も好きよ。だってマスコミで悪評だらけなんですもの。でも実際に会ってみるとすばらしい子たちばかり」
年金をもらい、老人ホームで、昼にはテレビの前で編み物をして過ごす。そういった固定観念はマミーロックには通用しない。ターンテーブルをまわすマミーロックは、フロアで踊る20代の若者たちよりもエネルギーにあふれて見える。
「若い子たちが眠くなる時間でもわたしは起きてるわ。徹夜も全然平気なのよ。昔からいつも変わり者だったから、特に気にならないわ」
「健康なのよ。健康に恵まれているわ。ほかの高齢者たちみたいにつらさがあったら、こんなことはできなかったでしょう」
マミーロックがカリフォルニアに来た理由は、ニューシングル「69」のレコーディングのため。それと、ロサンゼルス南部のアナハイム(Anaheim)で行われるエレクトロ音楽のフェスで全米デビューを果たすため。
3000人の若者たちの前でのDJプレーは大成功だった。11月29日のニューヨーク(New York)でのイベントへの招待も舞いこんだ。さらに年末にマミーロックは、日本と中国に行くことも決まっている。
■マミーロック誕生秘話
ルース・フラワーズさんは、イングランド南西部ブリストル(Bristol)の出身。
音楽一家に生まれたフラワーズさんはいつも歌っていた。だが、結婚を期に、服飾店での仕事に没頭した。「最高の人生だったわ。後悔が1つも無い」と語る。
ポルトガルでの引退生活を10年続け、その間に夫も死去した。そして、そのうちに退屈を感じるようになってきて、そしてエレクトロに出会った。
「孫のパーティーに行ったのよ。それでパーティーの後に、孫たちとディスコに行ったのよ。その楽しさ、エネルギーにとっても感銘を受けたわ。それで思ったの。『若い子たちのためにこれをやれないかしら』って」
「『ねえ、こんなことできないかしら』と孫に話したら、孫は『超かっこいいぜ!』と言ってくれたのよ」
最初はちょっとした「面白い考え」の1つに過ぎなかったが、その考えはどんどんと膨らんでいった。
そして友人の紹介でフランスのプロデューサー、オーレリアン・シモン(Aurelien Simon)氏に出会い、「マミー(フランス語でおばあちゃんの意)DJ」というアイデアを聞かされた。
初めはてこずった。特にターンテーブルやミキサーなどの機器の扱いが大変だった。「技術の才能はまったく無かったわ。世代が違うのよ。最初はとっても難しかった」
しかしフラワーズさんはやり抜いた。フランスに足しげく通い、ミキシングの経験を積んだ。
そして前年、気付いときには、カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)の舞台で、米歌手マライア・キャリー(Mariah Carey)と米ロック・スターのレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)の前でDJプレイをしていた。
■「好きで楽しめる曲ならかける」
カンヌ映画祭はきっかけにすぎなかった。数か月のうちに欧州各地のイベントへの参加が決まった。
蛍光色のTシャツに、キラキラのジャケット、大きなサングラス、それにたくさんの宝飾品をつけ、真っ白の髪の毛がトレードマークだ。
フラワーズさんは自分をエキセントリックだと思っているのだろうか?
「自分のことを特別な才能があるとは思わないわ。なぜそう言われるのか分からないの。普通のおばあちゃん像からは少し違うけれど、でもそれは許容できないほど変わったことじゃないでしょ」(ルース・フラワーズさん)
「息子はとても良いことだと言うの。『やるんだ母さん、やりたいんだったらやるんだ!』なんて。それにわたしの友人たちもみんな夢中になってるわ」
もちろん、フラワーズさんの音楽の趣味は、平均的な69歳とは少し異なっている。ダフト・パンク(Daft Punk)からデヴィッド・ゲッタ(David Guetta)、ジェームス・ブラウン(James Brown)、ローリング・ストーンズ(Rolling Stones)、レディー・ガガ(Lady Gaga)と趣味は幅広い。
DJとしてのルールは1つ。「好きで楽しめる曲なら、それをかける」だそうだ。(c)AFP/Romain Raynaldy
【参考】マミーロックの動画(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)
マミーロックことルース・フラワーズ(Ruth Flowers)さん(69)は欧州各地のイベントを制覇。さらに米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)のクラブシーンを席巻した。
「人びとを愛してるのよ。その思いでやりぬくことができるのよ。若い子も好きよ。だってマスコミで悪評だらけなんですもの。でも実際に会ってみるとすばらしい子たちばかり」
年金をもらい、老人ホームで、昼にはテレビの前で編み物をして過ごす。そういった固定観念はマミーロックには通用しない。ターンテーブルをまわすマミーロックは、フロアで踊る20代の若者たちよりもエネルギーにあふれて見える。
「若い子たちが眠くなる時間でもわたしは起きてるわ。徹夜も全然平気なのよ。昔からいつも変わり者だったから、特に気にならないわ」
「健康なのよ。健康に恵まれているわ。ほかの高齢者たちみたいにつらさがあったら、こんなことはできなかったでしょう」
マミーロックがカリフォルニアに来た理由は、ニューシングル「69」のレコーディングのため。それと、ロサンゼルス南部のアナハイム(Anaheim)で行われるエレクトロ音楽のフェスで全米デビューを果たすため。
3000人の若者たちの前でのDJプレーは大成功だった。11月29日のニューヨーク(New York)でのイベントへの招待も舞いこんだ。さらに年末にマミーロックは、日本と中国に行くことも決まっている。
■マミーロック誕生秘話
ルース・フラワーズさんは、イングランド南西部ブリストル(Bristol)の出身。
音楽一家に生まれたフラワーズさんはいつも歌っていた。だが、結婚を期に、服飾店での仕事に没頭した。「最高の人生だったわ。後悔が1つも無い」と語る。
ポルトガルでの引退生活を10年続け、その間に夫も死去した。そして、そのうちに退屈を感じるようになってきて、そしてエレクトロに出会った。
「孫のパーティーに行ったのよ。それでパーティーの後に、孫たちとディスコに行ったのよ。その楽しさ、エネルギーにとっても感銘を受けたわ。それで思ったの。『若い子たちのためにこれをやれないかしら』って」
「『ねえ、こんなことできないかしら』と孫に話したら、孫は『超かっこいいぜ!』と言ってくれたのよ」
最初はちょっとした「面白い考え」の1つに過ぎなかったが、その考えはどんどんと膨らんでいった。
そして友人の紹介でフランスのプロデューサー、オーレリアン・シモン(Aurelien Simon)氏に出会い、「マミー(フランス語でおばあちゃんの意)DJ」というアイデアを聞かされた。
初めはてこずった。特にターンテーブルやミキサーなどの機器の扱いが大変だった。「技術の才能はまったく無かったわ。世代が違うのよ。最初はとっても難しかった」
しかしフラワーズさんはやり抜いた。フランスに足しげく通い、ミキシングの経験を積んだ。
そして前年、気付いときには、カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)の舞台で、米歌手マライア・キャリー(Mariah Carey)と米ロック・スターのレニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)の前でDJプレイをしていた。
■「好きで楽しめる曲ならかける」
カンヌ映画祭はきっかけにすぎなかった。数か月のうちに欧州各地のイベントへの参加が決まった。
蛍光色のTシャツに、キラキラのジャケット、大きなサングラス、それにたくさんの宝飾品をつけ、真っ白の髪の毛がトレードマークだ。
フラワーズさんは自分をエキセントリックだと思っているのだろうか?
「自分のことを特別な才能があるとは思わないわ。なぜそう言われるのか分からないの。普通のおばあちゃん像からは少し違うけれど、でもそれは許容できないほど変わったことじゃないでしょ」(ルース・フラワーズさん)
「息子はとても良いことだと言うの。『やるんだ母さん、やりたいんだったらやるんだ!』なんて。それにわたしの友人たちもみんな夢中になってるわ」
もちろん、フラワーズさんの音楽の趣味は、平均的な69歳とは少し異なっている。ダフト・パンク(Daft Punk)からデヴィッド・ゲッタ(David Guetta)、ジェームス・ブラウン(James Brown)、ローリング・ストーンズ(Rolling Stones)、レディー・ガガ(Lady Gaga)と趣味は幅広い。
DJとしてのルールは1つ。「好きで楽しめる曲なら、それをかける」だそうだ。(c)AFP/Romain Raynaldy
【参考】マミーロックの動画(YouTube/AFPBB News公式チャンネル)