【7月17日 AFP】(一部更新、写真追加)フランス南部マルセイユ(Marseille)のサッカー競技場で16日、米人気歌手マドンナ(Madonna)の公演舞台の建設中に舞台装置の一部が崩壊し、作業員2人が死亡、8人が重傷、36人が軽傷を負った。死亡した作業員のうち1人が、搬送先の病院で死亡したほか、負傷者の1人も重体。この事故で、19日に予定されていたマドンナの公演の中止が決定した。

 事故が起きたのは収容人員6万人のスタジアム「スタッド・ヴェロドローム(Stade Velodrome)」。仏国内で2番目に大きなスポーツ競技場で、仏サッカーリーグのオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)のホームスタジアムだ。

 現場では、多彩な国籍の50人近くの技術者が舞台装置を建設していた。事故で死亡したのはフランス人男性(53)と英国人男性(32)。フランス人男性は、事故当時、崩れた舞台装置のあった場所にいて死亡した。英国人男性は、搬送先の病院で集中治療を受けていたが、死亡した。そのほか米国人が重傷を負い、現在重体。事故発生時に崩壊した舞台装置の下敷きになった人の数は十数人に上るという。

 消防当局によると、事故発生時、4台のクレーンでつり上げられていたステージの屋根部分のバランスが崩れてクレーンの1台が転倒し、舞台装置を押しつぶしたのだという。
 
 マドンナは事故の発生時、イタリアのウディネ(Udine)で別の公演の音声チェックを終えたところだった。この事故について「この悲しい知らせを受けて悲しみにうちひしがれています。この悲痛なニュースで負傷者とその家族に深い遺憾の意を申し上げます」との声明を発表している。(c)AFP