【6月1日 AFP】英ITVテレビの人気オーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント(Britain's Got Talent)』で、惜しくも2位に終わったスーザン・ボイル(Suzan Boyle)さん(48)だが、早速、歌手としての未来が開けたようだ。英メディアが、レコード会社との契約が決まったと報じている。

 報道によれば、新曲、著書の発売に映画の公開も含めれば、契約金額は最高800万ポンド(約12億円)になるという。今週にも番組で披露した曲のアルバム制作のためのリハーサルが行われ、来月にはプラハ(Prague)でチェコ国立交響楽団(Czech National Symphony Orchestra)とのレコーディングも行われる予定だ。

 30日の『ブリテンズ・ゴット・タレント』決勝では、ボイルさんは10人組のストリート・ダンスグループ「ダイバーシティ(Diversity)」に敗れた。ボイルさんは決勝後に、「ベストな人が勝つのよ。ダイバーシティに幸運を祈るわ」とコメントした。

 審査員のピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏は、「スーザン・ボイルは番組の最高の発見だ」と語った。また、自身のブログで、「ボイルさんが異常にメディアで取り上げられるようになり、ボイル・マニアに不快を感じた多くの人々が彼女に投票しないと決めたのだろう。残念だ」とコメントした。

 ボイルさんは、スパンコールが散りばめられたグレーブルーのロングドレスで決勝に登場した。メディアに大きなプレッシャーを受けた価値はあるかと尋ねられると、「そうね、その価値はあるわ。ステージでは本当にくつろげるの。友だちといるみたい」と答えた。

 将来の活動について聞かれると、「アルバムを出したいわ。楽譜なしで歌いたいの」と語った。

 決勝は、英国のテレビ番組としては過去5年間で最も多い1920万人が視聴した。ITVによれば、投票したのは400万人弱で、ダイバーシティが24.9%、ボイルさんが20.2%を獲得したという。(c)AFP