【5月31日 AFP】(一部更新)英ITVテレビの人気オーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント(Britain's Got Talent)』の決勝が30日夜(日本時間31日未明)行われ、同番組の予選で素晴らしい歌唱力を披露した英北部スコットランド(Scotland)のスーザン・ボイル(Susan Boyle)さん(48)は2位になった。

 同番組の予選でボイルさんがミュージカル『レ・ミゼラブル(Les Miserables)』の挿入歌『夢破れて(I Dreamed A Dream)』を歌う映像は、動画共有サイト、ユーチューブ(YouTube)で人気を呼び、世界的に注目されていた。

 ブックメーカー(賭け屋)ではボイルさんが優勝の最有力候補とみられていたが、ミュージカル『キャッツ(Cats)』の『メモリー(Memory)』を歌った準決勝でのできばえは、ときどき音程を外すなど予選に比べると見劣りし、評論家の間には決勝を前に相当のプレッシャーを感じているのではないかとの見方も出ていた。またプレッシャーのためボイルさんが醜態をさらしたり、決勝出場を取りやめようとしたとの報道もされた。

 しかし、決勝では再び生き生きとした歌声を披露して審査員は絶賛した。審査員の1人、ピアーズ・モーガン(Piers Morgan)氏は、「この番組の歴史のなかで私た観た最高のパフォーマンスだった。あなたが優勝すべきだ」と述べた。アマンダ・ホールデン(Amanda Holden)氏も「これほど力強く自信に満ちたボーカルは聴いたことがない」と称賛した。

 自分の出番を終えたボイルさんは、応援した全ての人に感謝の言葉を述べた。

 決勝に出場したボイルさんら10組のパフォーマンスの後、一般視聴者による電話投票が行われ、ボイルさんは10人のストリート・ダンスグループ「ダイバーシティ」に敗れ2位になった。3位はサックスを演奏したジュリアン・スミス(Julian Smith)さんだった。

 ボイルさんの郷里、スコットランド南東部ウェスト・ロジアン(West Lothian)のブラックバーン(Blackburn)には決勝を観てボイルさんを応援しようという多くのファンが集まった。

 結果が発表されると、スコットランドのアレックス・サモンド(Alex Salmond)首相はボイルさんを称え、優勝こそ逃したものの「卓越したパフォーマンス」を披露した彼女は堂々と振る舞ってよいと述べた。(c)AFP/Alice Ritchie

【参考】決勝で歌うスーザン・ボイルさんの動画(YouTube)