【12月22日 AFP】数々のゲームのテーマ音楽をオーケストラで奏でる「ビデオゲームライブ(Video Games Live)」が18日夜、パリ(Paris)で初めて行われ、会場のコンサートホールには3000人あまりが詰め掛けた。

 41人編成のオーケストラと歌手や俳優25人が、ビデオゲーム初期時代の「ポン(Pong)」から「スーパーマリオ」「ワールド・オブ・ウォークラフト」までを一気に演奏した。

 会場の巨大なスクリーンには「スーパーマリオブラザーズ」のマリオや「ゼルダの伝説」のゼルダ姫らゲームの登場人物が駆け回る姿や、人気オンライン戦争ゲーム「ワールド・オブ・ウォークラフト(World of Warcraft)」の名場面が映し出される。

■2人のゲームクリエーターが発案

「ビデオゲームライブ」は、米ゲーム音楽作曲家、トミー・タラリコ(Tommy Tallarico)氏とジャック・ウォール(Jack Wall)氏が3年前、過去30年間にビデオゲームで使用された音楽を実際に舞台で演奏しようと思い立ったのがきっかけだ。

 2人は、単なるコンサートにとどまらない、音楽と光、映像をシンクロさせた壮大なショーを行うと決意した。

■ゲーム音楽は「新しい芸術」

「ビデオゲームそのものが、新しい芸術の形なんだ。音楽も含めてね」とウォール氏は話す。

 20世紀の映画音楽の多くは、19世紀末から20世紀初頭にかけてのクラシック音楽に影響を受けたものだった。一方、現代のゲーム音楽は1970年代の映画、特に「スター・ウォーズ(Star Wars)」の影響を強く受けているとウォール氏はいう。

 ウォール氏のお気に入りは「ワールド・オブ・ウォークラフト」だ。「音楽がゲームのテーマにぴったりだから」とウォール氏は語る。

「ビデオゲームライブ」は、2009年にもシンガポール、シアトル(Seattle)、北京(Beijing)、モスクワ(Moscow)など約20か所で開催が予定されている。(c)AFP