【2月26日 AFP】ニューヨーク・フィルハーモニック(New York Philharmonic)が25日、北朝鮮の平壌(Pyongyang)に到着した。滑走路に降り立った同フィルのロリン・マゼール(Lorin Maazel)音楽監督は、北朝鮮関係者らの警備のもと報道陣の取材に応じ、今回の訪問を「友好のしるし」と述べた。

 かつてジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が「悪の枢軸」と名指しした北朝鮮を、米国の音楽団が訪問するのは歴史上初めて。

 26日夜に東平壌大劇場(East Pyongyang Grand Theatre)で行われる公演は米朝両国の国歌で幕を開け、ジョージ・ガーシュイン(George Gershwin)の「パリのアメリカ人(An American in Paris)」やアントニン・ドボルザーク(Antonin Dvorak)の交響曲第9番「新世界より(From the New World)」、リヒャルト・ワーグナー(Richard Wagner)の「ローエングリン(Lohengrin)第三幕への前奏曲」などが演奏される予定。

 公演当日は、金正日(キム・ジョンイル、Kim Jong-Il)総書記が姿を現すかが注目されている。

 また、27日には同フィルの数人が朝鮮国立交響楽団と共演し、室内楽を演奏する予定。北朝鮮訪問後、同フィルは韓国に向かう。(c)AFP/Frank Zeller