【1月18日 AFP】銃を使った暴力事件に映画が与え得る影響については研究があまりにも遅れている――。米俳優で映画監督のロバート・レッドフォード(Robert Redford)氏が17日、このように述べ、銃犯罪に映画の内容が関連している可能性はあるとの考えを表明した。

 レッドフォード氏は、独立系映画製作者を支援するため自身が創設したサンダンス映画祭(Sundance Film Festival)の開幕に合わせて訪れたユタ(Utah)州パークシティ(Park City)で、コネティカット(Connecticut)州の小学校で児童20人を含む26人が死亡した銃乱射事件について記者団から聞かれ、次のように答えた。

「サンダンス映画祭が始まったばかりの1980年代に、ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)大統領が銃撃される事件があった。そのときも銃規制が議論された。あれから30年がたった今、対話を行うのは適切などというものじゃない、遅すぎるくらいだ」

 さらに、最近ロサンゼルス(Los Angeles)を車で移動中に、さわやかな印象の若い男女が幸せそうにしながら銃を手にしている映画作品の大型看板を見かけたことに言及。「われわれの(映画)業界は、銃が興行成績に寄与すると考えているのだろうか。私には分からない。業界内で問い掛けてみるべき問題に思える」と述べた。

「銃が肯定的なもののように描かれた広告が、どれほど数多く作られているだろうか。業界に尋ねてみる価値はありそうだ」

 コネティカット州ニュータウン(Newtown)の小学校で起きた銃乱射事件を受けて16日に新たな銃犯罪防止策を打ち出したバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は先に、映画やビデオゲーム、その他のメディアの影響も緊急に調査するよう各方面に指示している。(c)AFP