【1月11日 AFP】10日に発表された第85回アカデミー賞(Academy Awards)のノミネート結果は、ハリウッドのスターたちが落選するなど、候補に残った顔ぶれ、選考から外れた顔ぶれが興味深いものとなった。

 キャスリン・ビグロー(Kathryn Bigelow)監督は2010年に、イラク戦争を舞台にした映画『ハート・ロッカー(The Hurt Locker)』で女性初のアカデミー監督賞に輝いた。

 今回も国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者、ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の追跡劇を映画化した『ゼロ・ダーク・サーティ(Zero Dark Thirty)』で監督賞候補との呼び声が高かったが、10日の発表の際、ビグロー監督の名は候補の中になかった。
 
 過去の監督賞受賞者では、2011年の作品賞『英国王のスピーチ(The King's Speech)』のトム・フーパー(Tom Hooper)監督も『レ・ミゼラブル(Les Miserables)』で同賞への再ノミネートが期待されていたが落選した。

 この他、1979年にイランで起きた米大使館人質事件を描いたサスペンス『アルゴ(Argo)』のベン・アフレック(Ben Affleck)監督、「マカロニ・ウェスタン」に捧げた作品『ジャンゴ 繋がれざる者(Django Unchained)』のクエンティン・タランティーノ(Quentin Tarantino)監督も、共に監督賞へのノミネートが期待されていたが選考からもれた。

 俳優部門では、その『ジャンゴ 繋がれざる者』で非情な農園主を演じたレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)が候補から外れた。ディカプリオはその輝かしいキャリアの中でこれまでに3度、アカデミー賞にノミネートされているが、いずれも受賞を逃している。

 女優陣では、08年の受賞者で今回は『君と歩く世界(Rust and Bone)』で本命とみる声が多かったマリオン・コティヤール(Marianne Cotillard)と、07年の受賞者で今回は『ヒッチコック(Hitchcock)』で映画監督アルフレッド・ヒッチコックの妻役を演じたヘレン・ミレン(Helen Mirren)の名がなかった。(c)AFP